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最近なにかと話題になっている、「マンション投資」。
・老後の資産形成にピッタリ!
・サラリーマンでもはじめられる!
・簡単に不労所得が得られる!
・実際の業務はプロに全てお任せ!
…などなど、魅力的な特徴に惹かれて、マンション投資をはじめる方も増えています。
ですがその一方で、なかなかうまく行かない場合もあります。
入居者がなかなか決まらず、空室が埋まらなかったり、維持管理費用や修繕費など、想像以上に出費が多かったり…。
結局赤字になり、マンション投資に失敗…。
あとにはマンション購入時の莫大なローンだけが残ってしまった…というケースも、少なくないようです。
そんなマンション投資失敗で残った借金は、延々と払い続けるしかないのでしょうか?
解決方法は、自己破産しか無いのでしょうか?
気になるポイントを調べてみました!
頭金ゼロでサラリーマン大家さん、『不動産投資』が今人気の理由とは?
今、話題になっている不動産投資は、マンションやアパート、ビルなどの「大家さん」ビジネス。
バブルの頃の、「転売で儲けよう」という姿勢ではなく、銀行からお金を借りて物件を購入し、しっかりと運営して利益をコツコツ上げていこう…というものです。
物件の購入費用は銀行から借りるので、元手ナシ・頭金ゼロ円でもはじめられます。
物件に入居者がつけば、その家賃収入で、借りたお金の返済が行えます。
〔家賃収入>>ローン返済額〕になれば黒字なので、お金がどんどん貯まっていきます。
「不動産」+「お金」という、大きな資産形成ができるんですね。
おまけに、管理会社に管理を委託すれば、自分でやることはほとんど無し。
何もしなくても収入が入って来る「不労所得」になるとも言われています。
脱サラを目指す方はもちろん、サラリーマンをしながら老後の費用を準備したい…といった方にも、大きな人気になっています。
もちろん、こうした取り組み自体に問題はまったくありませんし、きちんと行えば「賢い投資」になるのも確か。
一方で、気を付けなければ大変な失敗になってしまう場合もあります。
マンション投資、不動産投資…大家さん失敗のリスクとデメリット
利回りが悪く、赤字になってしまう
入居者がなかなかつかなかったり、維持管理費が想像以上にかかってしまったり…。
黒字になって資産形成どころか、赤字負担で明日の生活費すら危うい…なんて事に。
「安定した副収入が期待できます」と言われて購入した地方都市のマンションが、実際は『地元では誰も済まないと評判の老朽化物件だった』なんて話も珍しくありません。
建物が老朽化していて購入費用が安いので、“入居者がつけば”利回りが高い…というカラクリです。
不労所得どころか大忙し!でも利益は…
入居者とのトラブルが絶えなかったり、管理会社がなかなか動いてくれなかったり…。
ある東京都内のサラリーマン大家さんは、トラブル対応のために、車で2時間かかる山梨県の物件まで、何度も足を運ぶことになったそうです。
もちろん、うまく行きすぎて大忙しなら、まだ嬉しい悲鳴ですが…。
実際には、『忙しいだけで利益が出ない』なんてことも。
「何もしなくても業者にお任せ、不労所得でやがては左団扇で暮らせる」と期待していた方が、実際にはちょっとした手続きや現地確認で休日が埋まってしまい、不満を募らせてしまうケースも多いようです。
不動産投資をやめた結果、数千万円の借金だけが残ることも
「やっぱりうまくいかない」「思っていたのと違う」と考え、やめようと思っても、そう簡単にはやめられないのも問題です。
やめるためには、購入した物件をなんとか売却しなければいけません。
ですが、いざ売ろうと思ってもなかなか買い手がつかず、資産価値はどんどん目減りしていき…。
5000万円のローンを組んで購入した物件が、2000万円ちょっとの売却価格になってしまい、後にはただ3000万円の借金だけが残った…という、泣くに泣けない話も、珍しくありません。
赤字⇒ローン返済滞納⇒自宅まで失う結果に!
ある意味“最悪のケース”とも言えるのが、投資物件の購入のために組んだローンを返済できなくなってしまう事です。
投資したマンションが赤字化。維持管理費とローンの返済を、サラリーマンのお給料から支払う事態になるものの、すぐに生活に無理がでてしまい滞納。
結果、投資用の物件はおろか、ローンを組む時に抵当(担保)に入れていた自宅まで、金融機関に持っていかれてしまった…。
こんな話も、ドラマや小説の中だけではなく、実際に起きています。
マンション投資詐欺の被害にあってしまう
「ものすごい高利回りの物件があるんです!手付金を振り込んでいただければ、すぐに売却できます!」
…こんな営業の電話を受けて飛びついたはいいものの、お金を振り込んだ途端に業者は雲隠れ。“マンション投資詐欺”で数十万円、数百万円を一気に奪われてしまうリスクもあります。
もしもマンション投資に失敗したら、自己破産しか解決方法はない?
「マンション投資の失敗体験談」といった情報を集めてみると、「なぜ失敗したのか」は徹底的に解説されていても、『失敗したら、どうすればいいのか』については、単に“自己破産する”としか書かれていない資料ばかりが目につきます。
ですが現実は、「自己破産」の一言で済ませられるほど、簡単なものではないでしょう。
『もしもマンション投資に失敗したら…』
一体なにが起きるのか、おおまかな流れを見ていきます。
(※実際にはケース・バイ・ケースになるため、あくまで一例とお考えください)
ここでは、『購入したマンションが赤字経営になってしまい、銀行ローンが返済できず、滞納が重なってしまった』という場合を想定します。
1:銀行から支払いを促す連絡(督促)
いきなり取り立て…というわけではなく、柔らかく支払いを促すような連絡が来ます。
場合によっては、マンション経営の悪化について相談に乗ってくれたり、改善策を一緒に考えてくれる銀行担当者もいるでしょう。
ですが、ここで「理解があるから、優しいから」と油断してしまうと、厳しい取り立てへと駒を進めてしまいます。
2:“期限の利益”の喪失
「期限の利益」とは、「分割払い」のこと。これが喪失してしまいます。
つまり、『滞納が続いているので、もう分割払いは認められません、一括で返済して下さい』と請求されるようになります。
もちろん一括返済となれば、何千万円もの大金になります。ほとんどの方には“無理な話”となってしまうでしょう。
3:任意売却、または競売
かなり簡単に言えば、「物件を売却して、その売却益で借金を返済する」という仕組みです。任意売却は“自分の意志で”、競売は“銀行が正当な権利行使として”行うものです。
ただ、ほとんどの場合、任意売却でも競売でも、“残りの借金を返しきれるほどの金額”にはなりません。
数百万円~数千万円の借金が残ってしまうケースがほとんどです。
4:残債の返済
残った借金(残債)が、返しきれるレベルの金額であれば、話し合いで分割返済になることもあります。
返しきれないほどの借金が残ってしまった場合も、借金の一部を免除してもらう等、やはり話し合いで解決を計ることも可能です。(もちろん自己破産ではありません)。
ただし、こうした話し合い=交渉は、一般の個人が行うのは、非常に困難です。
債務整理に強い弁護士に、味方についてもらう必要があります。
このあたりの段階で、債権が銀行からサービサー(債権回収会社)に移動する場合もあります。この場合、以降のやり取りや返済は、債権回収会社に対して行っていくことになります。
5:裁判・訴訟
ここまで進むのは、“最悪のケース”と言ってもいいでしょう。
ほとんどの場合は、前段の「4:残債の返済」で解決が見込めます。
ですが、
・残債の返済や一部免除などについて、話し合いがこじれてしまった
・「返したくても返せない」など、返済の見通しが立てられない
・残債の返済計画を決めたものの、やはり無理があり、滞納してしまった
…などの場合、訴訟を起こされる事になります。
判決にて債務名義が確定されれば、『強制執行』による資産の差押えを受けることになります。
土地、自宅や車などはもちろん、株などの有価証券、預貯金や給与、賞与(ボーナス)、換金可能な家具・家電など、ほぼあらゆる財産が差押えの対象になります。
なお、強制執行(差し押さえ)が行われ、それでもまだ残債が残ってしまった場合、“貸倒”処理になることが多いようです。つまり、「もう回収できる財産がないので、残りの借金は諦めるほかない」ということです。
自己破産は法的に全ての返済義務が無くなるもっとも強力な解決策
自己破産は、資産を失うことになりますが、不動産投資の失敗で抱えた借金だけでなく、抱えている全ての借金を免責する手続きです。
自己破産をすると人生おしまいといったイメージをお持ちの方が多いですが、全ての借金が無くなり、晴れて人生を再スタートできるメリットがあります。
どうしても返済の見通しが立たない場合は、自己破産も検討しましょう。
話し合いで解決する『任意整理』、一部は返済する『個人再生』という解決策も
先ほどご説明した、“取り立ての流れ”の中で、「物件を売却する」「話し合いで借金の一部免除・分割払いを認めてもらう」といった内容がありましたね。
これがいわゆる、「任意整理」「個人再生」の一部です。
返せなくなったローンや借金の解決策として、自己破産だけでなく、こうした方法もあるのです。
ただし、これらも“正式な手続き”にのっとって行わなければいけません。
個人の力と知識だけで、まして滞納している本人という弱い立場で、この話し合いをまとめることは、現実的にできません。
だからこそ、弁護士や司法書士の力を借りて、進めていく必要があるのです。
何か起きる前に、“味方になってくれる弁護士”を探しておこう!
マンション投資、不動産投資は、たいへん大きな金額を動かす投資です。
「失敗した、もうどうしようもない」という状態になってから、弁護士を探し、解決を依頼するのでは、時間が足りなくなってしまう場合もあります。
ですので、そうなる前に弁護士を探しておくのがベストと言えるでしょう。
マンション投資を始める前に、あるいは経営がうまく行っている時でも、“いざという時に頼れる弁護士探し”をしておくのは、最低限のリスクマネジメント。
まずは無料相談で、マンション・不動産投資がうまくいかなかった場合の対応について、詳しく聞いてみましょう!
もちろん、「解決を依頼したい」という方の相談も、随時受付中ですよ!
脚注、参考資料
- 「頭金ゼロでサラリーマン大家」を借金漬けにする地方銀行のウラの顔-ライブドアニュース
- 要注意!「頭金ゼロでサラリーマン大家さん」のカラクリ 地方の不良物件を買わせる「投資セミナー」の正体:PRESIDENT Online-プレジデント